従士に30の質問


質問はこちらからお借りしました。ありがとうございます。(http://tes.bitter.jp/tes/30q.html)



1. 名前と、あれば通り名など


「エブラで結構。周りの人もそう呼びます。粗暴な友人たちにとっては『エブラってやつ』ですが。ふふ」



2. 種族と年齢を教えてください


「ノルドに見えるでしょう?実は、ノルドの血は半分も流れていないのです。父も、その父も、そのまた父も、皆インペリアルでしたから。どうやら若見えする家系らしくて、私が歳を言うと意外な顔をされます。ついこの間、29回目の命名日を迎えたところなのですが」



3.出身地は?それはどんなところですか?


「故郷と呼べる土地はありません。私が生まれたのは、ここから遥か離れた海の上の、今にも沈みそうな密輸船の中だったと聞いています。両親は追われていました。陸だろうが海だろうが決して一箇所に留まることはなく、常に追っ手の影に怯えて逃げ続けていました。物心ついた私が泣き喚くと、母が頬を打ったものです…おや、このような話はお嫌いですか。では、撤回させてください。作り話ですから」



4.身長や髪の色目の色など、身体的特徴を教えてください


「言うほどのことは特に。金の髪に青い目なんて、この土地では珍しくありません。しかし、ふむ、私に期待されているのは別の答えですね。頬のこれが気になりますか?確かに見目の良いものではありませんね。人目も引く。この火傷は、幼い頃に負ったものなんです。運悪く燃えさしの上に転んでしまって。すぐに手当てしていればこうやって残ることもなかったのでしょうが、当時はそれどころじゃなかったのでね。まあ、今ではすっかり私の一部です」



5.家族について教えてください


「シロディールに父が。母は亡くなっています。向こうの家には長らく帰っていませんから、もう顔も忘れました。血が繋がっているというだけで、その辺の他人とそう変わりはありません。ところで、あなたはご兄弟がおありでしょう?雰囲気で分かります。仲はいかがですか?…そうですか、何よりです」



6.所属している組織はありますか?


「いえ、所属と呼べるようなものは。従士の身分も、実質は首長の賓客のようなものですし。そのうち暇を貰ってマルカルスにでも移り住もうかと思っていますよ。あそこはいい所です」



7.気に入っている装備品がありますか?


「私は戦士ではありませんから、鋼をまとう必要はないのです。暖かい衣類と厚いマントがあれば十分。ただ、邪魔にならない程度の装飾品であれば、付呪を施して身に着けています。この指輪は錬金術の効用を高めるもの、これは体内のマジカの巡りを活性化させるもの。あと、このアミュレットにはディベラの加護が込められています。私が信者?いいえ、退屈しのぎの賭けに勝って手に入れただけです。私はどの神にも帰依しません」



8.貴方の長所は?


「ジョディス、どう思う?」

「とてもお優しくていらっしゃいます」

「そうか、ありがとう、ジョディス。こういうのは少し照れますね。でも、私は誰かに優しくしようとか、助けてやろうとか、そういうことを意識して何かしたことはないのです。いつだって、私の心が欲するようにしているだけですよ」



9.貴方の欠点は?


「欠点というよりも悪い癖なのですが、寝相が良くないんです。本当に。私はいつも毛布を床に蹴落としてしまうから、よく寒さで目を覚ますんです。シロディールにいた頃は別にそれでも平気でしたが、スカイリムでこれをやると、ええ、本当にひどいことになる」



10.特技は?


「氷を出したり引っ込めたりするのは得意です。ソリチュードの王宮魔術師、シビル・ステントールはご存じですか?彼女の技に比べれば私の魔術などほんの小手技ですが、宴の余興程度には使えるでしょう。ジョディス、君はどう思う」

「…失礼ながら、従士様の氷は余興向きではないと思います」

「おや、そうかい」

「 錬金術のことはよろしいのですか?」

「…ああ、まあ、確かに人よりは上手くやれるだろうがね。本業を特技と呼ぶのも変じゃないかと思ってね」



11.苦手なのは?


「子供に懐かれると困りますよ。いくら追い払っても、飽きるまで付いてくるでしょう。犬猫と違って蹴飛ばす訳にもいかないし。子供の無知を純粋さと言い換えて褒めそやす輩がいますが、一体何をそんなに有難がっているのか理解できませんね。…ああ、犬猫であっても蹴飛ばしたりはしませんから。そんな顔をしないで」



12.癖がありますか?


建物の中を歩く時、足音を忍ばせてしまいますね。曲がり角で人に出くわした時、相手の驚いた顔を見るのが楽しくて。他にも使用人の独り言だとか他愛ない噂話だとか、色々なものを見つけられるんです。大抵の人は目の前に誰かがいる時、自分が見せたいと思っている僅かな面しか見せないのだと、彼らを観察していればよく分かります




13.食べ物の好き嫌いはありますか?


「それはもう、沢山。褒められたことでないのは勿論分かっていますが、昔から偏食でして。肉の類は鶏しか受け付けませんし、水中にいるもののうち甲殻類と貝は一度も口にしたことがありません。…ええ、まあ、食べたことがなければ当然味も分かりませんね。試せば案外気に入るのかも。しかし、私がそれに踏み切るのは食料が底をつき、ブーツの皮しか煮るものがなくなった時です。食物を選り好みできる家に生まれて良かった。餓死する素質が人の数倍ありますので」



14.好きな色、似合う色は何色だと思いますか?


「自然が作り出す色は全て美しいと思いませんか。空などは神々が染め上げた天幕のようですよ。我々に暗闇の中を見通す目があれば、真夜中であっても色彩を楽しむことができたでしょうに…この点に関しては毛だらけの友が羨ましい。そうそう、似合う色でしたね。身に着けるなら青色が好きですよ。私の目によく合うでしょう?」



15.自分を動物にたとえると?


「考えたことがないな。動物というのは犬猫とか馬とかのことですか?…そういえば昔、ある女の子から熊みたいだと言われたことがあります。朝方にいつまでも起きてこず、起こされてからも寝ぼけ眼をこすってばかりで、まるで冬眠から目覚めたばかりの熊さんみたいだと。…その子は、僕にとって大切な子でね。ついこの間別れたばかりのような気がしますが、長い間会っていません…随分と、長い間。ふと頭に浮かびました」




16.これがあれば幸せ、というものがありますか?


「ありませんよ、そんなものは。私は欲深い人間ですから、何かを得ればまた別の何かが欲しくなる。シロディールにいた頃は、何より自由を求めました。責任からの自由、期待からの自由、血縁からの自由です。ですから、街を出て国境を越え、まっさらな雪を踏みしめた時、私は思い描いていたものをついに手に入れたと思いました。しかし…時間が経つにつれ、私はそれの価値を前ほどには確信できなくなっていった。思うに、自由というものはそれ自体では成立しえず、常に『何かからの自由』という形を取るからなのでしょう。私はつまり…いえ、止めましょう。駄目ですね、話を広げすぎるのは私の悪い癖です」



17.これだけは許せない、というものがありますか?


「ええと。動く死体。音痴。三ツ口の女。いんちき薬の売人。虫…汁を飛ばしてくる巨大なやつですね。藪医者。ぬるいワイン。朝方の来客。父親。しつこい娼婦。おや、もう指が足りませんね…まだありますが、とりあえずはこんなところでしょう。あなたはどうなんです?私だけ教えるのは不公平だなあ」



18.最も怖れているものは?


「ジョディスは怒ると怖いですよ。彼女を怒らせるより、ファルメルだらけの洞窟に取り残された方が数倍ましです」

「従士様、ご冗談はおやめ下さい」

「ごめん、ジョディス。怒らないでくれ」

「怒っていません」

「…とまあ、このような具合で、彼女の機嫌を損ねないように生活しています。ふふ」