セルベル家


二人のモデルは、アゴタ・クリストフ著『悪童日記』に登場する複数にして単一の主人公「ぼくら」。子供時代、兄のエブラは妹を自身の一部として見ていました。
二人のモデルは、アゴタ・クリストフ著『悪童日記』に登場する複数にして単一の主人公「ぼくら」。子供時代、兄のエブラは妹を自身の一部として見ていました。

 

 セルベル家はシロディールの北方の街ブルーマに古くからある薬師の家系です。先代の跡を継いだ錬金術師ダーリオは、かつて勉学のために訪れたウィンターホールド大学で治癒師ウルスラを見初めて求婚し、それが受け入れられると合意の上で故郷に彼女を連れ帰りました。そうして生まれたのがエブラとウァラジェです。

 

 ダーリオは、肉体的な触れ合いは子供の精神的な成長を妨げ、軟弱にしてしまうという考えを持っていました。そのため、エブラとウァラジェには、同年代の子供たちが両親からされていたように、頭を撫でられたり、膝の上で本を読んでもらったりという経験があまりありません。ちなみに、20代後半となった今の兄妹は、二人とも肉体的なスキンシップを苦手としています。

ドロゼリク、ウァラジェ


ウァラジェは自己紹介の際、名前を名乗らず肩書きで済ませることが多いため、付き合いのそこそこ長い相手でもこういうことが起こります。
ウァラジェは自己紹介の際、名前を名乗らず肩書きで済ませることが多いため、付き合いのそこそこ長い相手でもこういうことが起こります。

 

 ドロゼリクは盗賊ギルドと取引するためラットウェイによく出入りしていますが、その立場はあくまでギルドの得意先というものであり、正式な構成員ではありません。

 ウァラジェが新ギルドマスターに就任した時、真っ先に祝いに駆け付けたのはこのカジートですが、かつてメルセル・フレイが不壊のピックを盗み出したことでギルドの運営が傾きはじめた頃、最初にギルドに見切りをつけリフテンを去ったのもまた彼です。

 これまでのところ、現ギルドマスターとの関係は良好のようです。

ジルドア、ウァラジェ


 殺意とはいかないまでも、考え方の違いから敵意を向けている組み合わせ。お互い、相手の言っていることは理解できるだけに「それができれば苦労しないんだよ馬鹿め」と、失望、哀れみ、苛立ちを抱かずにはいられず、自分の信念を脅かす天敵のように感じています。

 ちなみに、ジルドアに人狼の血と導き手の座を与えたのはウァラジェです。ろくに説明もせず同胞団を抜け行方をくらましたことで、ジルドアに長年恨まれる羽目になりました。